2016.12.27 ライフ&ウェア

市販薬にも所得控除が適用!? セルフメディケーション税制とは

2017年1月1日から、従来の医療費控除制度の特例として「セルフメディケーション税制」が施行されます。

そこで今回は、セルフメディケーション税制の概要や取り組みなどについてご紹介します。

施行前に押さえておきたい! セルフメディケーション税制の概要

薬を持つ薬剤師
医療費に関する税制として、これまでは医療費控除(1年間に支払った医療費の合計金額が10万円を超えた場合、超えた分の金額が所得から控除され、税金が還付・減額される制度)が制定されていました。しかし、これはお医者さんに診てもらう機会が多い方のみ有益な制度であって、診てもらう機会が少ない方はこの制度を利用することができません。

そこで新たに登場したのが、2017年1月1日から運用される「セルフメディケーション税制」。お医者さんに診てもらう機会が少なく、なおかつちょっとした体調不良であればOTC医薬品を利用するという方には、最適の制度といえます。

セルフメディケーション税制とは、対象となるスイッチOTC医薬品を1年間に12,000円以上購入した場合、12,000円を超えた分の金額(限度88,000円)が所得から控除され、所得税の一部が返還されたり、住民税が減額になったりする仕組みのこと。スイッチOTC医薬品とは、もともとはお医者さんの判断が必要でしたが、今は薬局で購入できるようになった薬のことです。

セルフメディケーション税制の対象者には以下の条件が設けられています。

<対象者の条件>
1.所得税と住民税を納めていること

2.以下のいずれかを受診していること
・特定健康診断(メタボ健診)
・予防接種
・定期健康診断(事業主健診)
・健康診査
・がん検診

これらの条件を満たして初めて、セルフメディケーション税制は適用されます。なお、セルフメディケーション税制を利用するには確定申告をする必要があり、また医療費控除と併用することはできないので注意しましょう

スイッチOTC医薬品の登場などにより、セルフメディケーションの幅は広がりつつあります。2017年を前に、今一度セルフメディケーション税制に関する理解を深めておくとよいかもしれません。

目印はコレ! 対象医薬品のパッケージに記されたマーク

セルフメディケーション税制の対象となる医薬品には、商品パッケージに識別マークが記されています。
識別マーク
このマークが記されているのは、医療用医薬品から転用され、かつ厚生労働省が定めた82成分を含むOTC医薬品のみ。対象となる医薬品に関しては、厚生労働省のサイトに掲載されています。
価格ポップ見本
識別マークは商品パッケージのほかにも、商品の価格ポップにも記されています。
レポート見本
また、セルフメディケーション税制の対象医薬品を購入した際のレシートには、対象医薬品であることがわかるような工夫が施されます。例えば、対象医薬品の名前の前にマークが記されるのもそのひとつ。マークは各社で異なり、イオン琉球では「◆」を採用しています

セルフメディケーションを自発的に

これから始まる「セルフメディケーション税制」。OTC医薬品に関しては、初の本格的な医療費控除特例となります。常日頃から自分自身の健康管理を心がけるのはもちろん、軽い症状であればスイッチOTC医薬品を利用して、体調のセルフメディケーションをうまく行いましょう。
店内ポップ
ちなみにイオン琉球では、セルフメディケーション税制に関する情報を、店内ポップやレシートにてお客様へ発信しています。ご不明な点があれば、売場の薬剤師へお気軽にお尋ねください。

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