パイナップルの最高峰とも呼ばれるゴールドバレル
酸味が少なく芳醇な甘みが特徴のゴールドバレルは、パイナップルの中でも栽培が難しい品種です。それだけに他のパイナップルとは別格のおいしさで、店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうほど人気の種類です。一つひとつ丁寧にゴールドバレルを生産していらっしゃる比嘉和実さんにお話をお聞きしました。
比嘉さん「他の種類のパイナップルと比べて、はるかに糖度が高く、酸味が少ないのが特徴です。昨年収穫したものは糖度が22度ありました。一度ゴールドバレルを食べるとそのおいしさに驚き、毎年注文してくださる方もいらっしゃいます。」
「ただ、育てるのにはとても手間暇がかかります。ゴールドバレルの実は大きく、3キロほどになるので、茎が折れないように対策をしなくてはなりません。また、ハウスの温度管理がとても重要です。35℃に保つ必要があるので、天気が変わる度にハウスまで足を運び、窓の開け閉めで調節しています。沖縄の天気は変わりやすく一日中対応しなくてはいけないので、苦労も多いです。」「通常は植え付けから収穫まで、2年近くかかります。実をつけたら袋をかぶせるので、収穫の時は一つひとつ外して様子を見ながら収穫です。手間暇をかけるからこそ、おいしくなるんですよね。」
「ゴールドバレルは芯が特に甘く、歯ごたえがあってとてもおいしいので捨てずに食べてみてください。カットしてから冷蔵庫で1日置くとまろやかな味になってとてもおいしいです。実が大きいので、1日で食べきれない場合は冷凍するとおいしい状態で保存できます。冷凍したものをミキサーにかけてスムージーにするととてもおいしいです!ぜひ食べてみてください!」
沖縄生まれ沖縄育ちの希少なピーチパイン
続いて、姉妹でパイナップル農家をされている石垣智子さんにもお話を伺いました。石垣さん「ピーチパインを育てて8年になります。正式には”ソフトタッチ”という名前で、切ると桃の香りで白桃の色に似ているためピーチパインと呼ばれるようになりました。石垣島では多く栽培されていますが、本島の生産者さんはほとんど作っておらず、東村でも2ヶ所ほどです。」
「果実は800gから1キロほどになります。食べ頃になってから1週間ほどで旬が終わってしまうこともあり、あっという間です。ピーチパインは果肉がとても柔らかいのが特徴で、芯までおいしくいただけます。」
長い年月をかけて開発された品種、ジュリオスター
石垣さん「ジュリオスターは名護市にある農業研究センターで生まれた品種です。7月の星という意味で、7月に熟すことから名付けられました。単純なネーミングですが本当に7月が一番おいしいです。糖度はとても高く20度を超えます。また、適度に酸味があるので個人的にはゴールドバレルより好きな味です。」
「植え付けから収穫まで2年かかります。出荷するのは今季が初めてですね。実の大きさは1.5キロほどで、1週間から10日間くらいは日持ちのする品種です。」
「沖縄で作られるパイナップルの品種は約24種類ありますが、作りやすさや欠点などから淘汰されて実質10数種が栽培されています。私たちの場合は、自分で食べて本当においしいと思ったものにこだわって作っていて、6~7種類を作っています。」
ピーチパインもジュリオスターも、JAでは取り扱いがなく、市場にあまり出回らない希少な品種です。イオン琉球オンラインショップでは時期によりお取り扱いしています。
水はけが良く眺めの良い土地で作られるハワイ種
石垣さんは露地栽培でハワイ種も栽培されています。取材時は植え付け作業の真っ最中でした。カメラに収めることは少ないという植え付け作業をご覧ください!
ポットから出された苗を、一つひとつ植えていきます。丁寧に、すばやく作業していく姿が印象的でした!
丁寧に育てられた沖縄県産パイナップルをご家庭で
輸入パイナップルと比べて少し値の張る国産パイナップルですが、それだけにおいしさの違いは別格です。贈答用にもおすすめですが、今年はご自宅用にもいかがでしょうか。これまでのパイナップルの概念を覆されるかもしれません。
※店舗により品揃えが異なります。
※商品により品切れしている場合がございます。ご了承くださいませ。