舌に乗せた瞬間から甘い! 糸満で育てられている「フルティカトマト」
クボタファーム糸満は、「株式会社南九州沖縄クボタ」が実証栽培のために作った最新の栽培施設。そこで栽培されているのが、驚くほど甘い「フルティカトマト」です。
フルティカトマトは大玉のトマトよりは小さいですが、ミニトマトよりは一回り大きい「ミディトマト」の一種。
口に入れると、皮が舌に触れた瞬間から「甘い!」と感じるほど、フルーティな味わいなんです♪
ミニトマトより大きいフルティカトマトは、口にほおばって満足感があり、フルーティなだけでなく果肉感もばっちりです。
しかも、沖縄でトマトの栽培は半年間ほどしかできないと言われていますが、フルティカトマトは最新の農業電化技術により栽培期間を延長することに成功! 秋ごろを除いた約10ヶ月間、果物のように甘いトマトがお店に並ぶようになったんです。
南九州沖縄クボタの仲村さんにお話を聞きました!
――現在、どれくらいの量を収穫されているんですか?
「2つのビニールハウスを合わせて、約12トン収穫しています。収穫量は、計画を立てたらおおよそ計画どおりに収穫できるようになりました」
――フルティカトマトという名前の由来は?
「フルーツのように甘いというところです。大玉のトマトだと糖度がだいたい4~5度で、8度を超えるとフルーツトマトと呼ばれるようになります。うちのフルティカトマトだと8度を超えるものも多く、特に甘いトマトは10度にもなります」
――どのような栽培方法で育てているんですか?
「アイメック栽培という方法です。土ではなく、ピートモスというものと『ハイドロメンブラン』という薄いフィルムを使って水を保たせています。そして、この黒い管から肥料と水を混ぜた養液を通して、全体に行き渡らせるようにしています。甘いトマトを作ろうとすると、皮が固くなっちゃうことがありますが、このアイメック栽培だと皮が柔らかいまま甘くできるんです」
――農業電化推進コンクールで大賞を取ったとお聞きしました。
「はい、大賞にあたる農林水産省生産局長賞を受賞させていただきました」
――農業電化ということで、中の栽培はどれくらい自動化しているんですか?
「養液の散布は、肥料の配合からタイミングまで全て自動で行っています。クボタファーム糸満では温度や湿度も調整ができますが、どれくらい調整するから人間の感覚で判断しています」
クボタファーム糸満での栽培様子をご紹介
クボタファーム糸満のビニールハウスの中では、フルティカトマトがぎっしりと育てられています。通常、トマトの栽培では風を通す目的と栄養を均等に行き渡らせる目的で30~50cmほど間隔を空けて栽培するそうですが、クボタファーム糸満では循環扇とアメックシステムのおかげで15cm間隔ほどの密集栽培を実現しているんだそうです。これにより、限られた土地でもたくさんのフルティカトマトを栽培することができます。
こちらはアイメックシステムで栽培している様子です。土に見える部分はピートモスで、独自に成分を混ぜて水分を保てるようにしています。黒い管から栄養を含んだ液を通し、すべてのトマトに均等に行き渡るようにしています。
上がビニールハウス内の空気を回す循環扇で、下が夏でも冷たい状態を保つためのヒートポンプ空調機です。循環扇はハウス内のあちこちに設置されていて、空気が淀まずに均一な気温と湿度を保てるようにしています。
そうして育ったフルティカトマトは、身が張って美味しそうな赤色に♪ フレッシュでみずみずしい食感は通常のミニトマトのまま、アイメック栽培ならではのフルーティな甘さに仕上がっています。
甘くて笑顔になれるフルティカトマトはいかが?
クボタファーム糸満で生産されているフルティカトマトは、最新の農業電化技術を取り入れ、これまでは栽培が難しかった甘いトマトに仕上がっていました。ハウス内の一画ではさらに美味しいトマトを効率よく栽培するための実験も行われており、さらなる技術力の向上にも期待がかかります。
甘くて美味しいフルティカトマトは、イオン、マックスバリュ各店で販売しています。ぜひ召し上がってみてください!
※店舗、時期によっては販売していない可能性がございます。