「ワイン=ブドウ」じゃないの? フルーツワインって何?
芳醇な香りが魅力のワイン。根強いファンが多く、世界中で愛されていますが、なかにはその独特の香りや味わいが苦手という方もいます。そんな方には“フルーツワイン”がおすすめです。「フルーツワインもワインと一緒じゃないの?」という方もいるかもしれませんが、ブドウを使ったワインとは飲みやすさが段違い。これからワインを飲み始める、またはワインがちょっぴり苦手という初心者にピッタリのお酒なんです。
フルーツワインとは、ブドウ以外の果物を発酵させて作ったワインのこと。りんごや桃、さくらんぼ、洋梨など、さまざまな果物がフルーツワインに使用されています。最近販売されているフルーツワインの多くは、アルコール度数を低めにしたり、甘みを強く感じられるようにしたりと、ワインが苦手な方でも飲みやすいようたくさんの工夫が施されています。また、フルーツワインは比較的安価であることが多いため、カジュアルに楽しむことができます。
今年の国産ヌーヴォーがキテる! 果実ブドウを使った優しいワイン
“国産ヌーヴォー”という言葉をご存じですか? これは、日本で収穫されたブドウを使用して作られる新酒のワインのこと。国産ワインで有名な山梨をはじめ、新潟や山形、栃木、長野などで作られています。
山梨は、明治初期からワイン製造に携わっている歴史ある地域。ここでは、日本固有のブドウの品種・甲州や、マスカット・ベーリーAを用いて作った新酒を“山梨ヌーヴォー”と名付け、解禁日を設けています。さらに、巨峰やデラウェアなどを用いた新酒ワインも開発。これらは、ボージョレ・ヌーヴォーで使われているブドウ(ガメイ種)よりも甘みが強いため、フルーツを食べているかのような優しい甘さを感じることができます。
ちなみに、国産ヌーヴォーの解禁日は11月3日。ボージョレ・ヌーヴォーよりも早く味わいを楽しむことができますよ♪
ワインのプロに聞く! 今年イチオシのフルーツワインと国産ヌーヴォー
今回、ワインについてお話を聞くため、イオンモール沖縄ライカム AEON LIQUORにお邪魔してきました。そこでおすすめのワインを紹介してくれたのは、ソムリエの真榮田さんです。
真榮田さんがおすすめしてくれたフルーツワインは、「フレッシュ・ヴィタ・ヴィーノ」と「マルチ・ヴィタ・ヴィーノ」。
前者は、ブラッドオレンジやレモン、パッションフルーツ、キウイ、パイナップルなど、全11種類のフルーツ果汁を発酵させて作られています。甘みと酸味が程よく調和しており、フルーツの豊かな味わいを楽しむことができます。
後者は、オレンジやパイナップル、パッションフルーツ、りんご、バナナなど、全10種類のフルーツを使用。フルーツの爽やかな酸味と甘味が凝縮されており、フルーツ特有の瑞々しさを感じられます。
これらは似たようなフルーツを使用していますが、味わいはまったく異なります。フレッシュ・ヴィタ・ヴィーノがブラッドオレンジジュースのような柑橘系がメインとなる味わいであるのに対して、マルチ・ヴィタ・ヴィーノはジューサーで作ったミックスジュースのような味わいとなっています。
共通するのは、どちらもアルコール度数が5.5%で微発泡という点。通常のワインよりもアルコール度数が低く、とても飲みやすくなっています。さらに、微発泡なので、スパークリングワインのように強い炭酸が苦手という方にもおすすめです。
今年イチオシの国産ヌーヴォーは、山梨県産の巨峰とデラウェアを使ったワイン。これらは、生食用のブドウであるため甘みが強く、まるでフルーツをそのまま頬張ったような味わいが特徴的です。
とくに甘やかな香りがするのは巨峰のワイン。口に含んでも甘みが強いのかと思いきや、きちんと酸味も感じられます。アルコール度数も高くないため、さらっと飲めてしまいます。
一方、爽やかですっきりした香りが特徴的なデラウェアは、巨峰よりも甘い味わいを感じられます。そのため、甘めのお酒が好きという方にピッタリですよ。
味を確かめてから購入できるので、自分好みのワインを見つけることができます。もちろん、真榮田さんにワインのことを相談するのもOK! ソムリエならではの視点で、あなたに合ったワインをおすすめしてくれるはずです♪
ワイン初心者の強い味方
いかがでしたか? ワインといっても、その種類は膨大。ワインの渋みや苦味、酸味が苦手という方でも、フルーツワインや国産ヌーヴォーなら美味しく飲めるかもしれませんよ。
もしこれらを美味しく感じられたなら、次はライトなボージョレ・ヌーヴォーに挑戦してみるのもいいかも。きっと、お酒をいただく楽しみを感じられるはずです。