2024.06.18 フード

老舗泡盛酒造所が届ける、新しい時代の泡盛

飲んだ瞬間に「え?これが泡盛?おいしい!」と声が上がる、まさひろ酒造の『島唄』。創業140年の老舗泡盛酒造所がリリースしたのは、新たな時代を感じさせる泡盛です。

時代が大きく変わる時期に創業し、ドラマチックな出来事をいくつも乗り越えてきたまさひろ酒造の歴史と挑戦とは?また、そこから生まれた興味深い商品について紹介します。

激動の時代に生まれた酒造所

復帰前の製造写真 30-4 (1)戦後に与那原に建設した泡盛工場

 

まさひろ酒造が創業したのは、明治16(1883)年のこと。琉球王朝が終わりを迎え、沖縄県が誕生し、世の中が大きく動いていた時代でした。

その後、時代は進み、沖縄にも戦争の影響が及ぶようになると、工場も泡盛職人も大きな打撃を受け、酒造りができなくなる事態に。それでも、持ち前のチャレンジ精神で乗り切り、戦後は泡盛作りを復活させるだけでなく、伝統的な技法を守りながらも、新たな製造技術を取り入れるなど、泡盛業界全体の発展にも貢献してきました。

創業100周年を迎えた平成3(1991)年には、糸満市西崎に工場を落成。「泡盛まさひろギャラリー」を併設し、見学工場として公開。泡盛について学べる観光拠点としての役割も果たしています。

 

DSCN2263 「泡盛まさひろギャラリー」。他社製品も展示し、泡盛文化を伝える役割を担っている

泡盛だけじゃない。幅広い酒造りへの挑戦

まさひろ酒造は創業時、社名を「比嘉酒造」としていました。それを変更したのは平成27(2015)年。代表銘柄で長年愛されてきた泡盛の名にちなみ、「まさひろ酒造」と社名を変えたのです。

DSCN2248頭に泡盛の瓶をのせて踊る「瓶踊り」で撮影に応じる比嘉昌泰社長

 

比嘉昌泰社長は、「まさひろと命名したのは、私の祖父にあたる昌です。57歳という若さで亡くなりましたが、泡盛作りの近代化を目指し、いつでも挑戦することを忘れない人でした」と話します。

挑戦する姿勢は、まさひろの原点。比嘉社長もその姿勢を受け継ぎ、「今はもう泡盛だけの時代ではない。総合蒸留酒メーカーになろう」と、ジン、ウォッカ、ウィスキーの製造をスタート。現在はアメリカや中国をはじめとする海外55か国に出荷するまでになりました。

こうして、さまざまな取り組みをする中で、いま特に注目したいのが、泡盛でありながら、これまでの泡盛とは一味も二味も違う、新たな味わいの『島唄』。

 

島唄_720ml_01 (1)

フルーティーで華やかな香りと、甘みのあるなめらかな口当たり、そして爽やかですっきりとした余韻が続く、とびきり飲みやすい泡盛です。

この味わいの秘密は、泡盛に清酒の酵母を使っているから。そこに泡盛古酒をブレンドし、泡盛らしいまろやかさと、清酒ならではのすっきり感がマッチした、これまでにない泡盛が完成したのです。

“いま”という時代と、泡盛の新しい時代の風を感じる『島唄』。トレンドに敏感な友人たちと、一人時間にゆったりと。さまざまなシーンで、一杯いかがですか?

この記事をシェアする